「極楽通信・UBUD」



47「ベスト・シーズンinウブド」





アパ?の自由筆記帳(掲示板)が、みなさまに活用されていることは嬉しいことです。さまざまな質問に、出来る限りお答えできるようスタッフ一同、日々努力しております。


その質問のひとつにこんなものがあった。
「バリ島(ウブド・クタなど)を旅しようと思っています。バリ島のBEST SEASON(一番良い季節)を教えてください。」
それに対する、アパ?スタッフの回答は。
「基本的にバリ島は1年中暖かいところなので、いつでもバリ島は観光するのが大丈夫です。季節は乾季と雨季です。雨季の時は毎日雨が降ることは無いです。乾季の時にも雨が降ることもあります。バリ島は1年中だいたい同じ季節です。ところがその中では5月から9月の間に一番良い季節です。(日本語が少々怪しいのは、まだ勉強中ということで、お許し下さい)


これはバリを訪れたいと考えている人なら、誰もが知りたい質問だろう。
スタッフの回答にあるように、バリは1年を通じて24℃〜32℃と暖かく(海岸部と山間部で、気温も降雨量も違うので一概には言えない)、一年中観光客が訪れる。季節は、赤道直下の熱帯性気候のため乾季と雨季のふたつ。おおむね5〜10月が乾季で、11〜4月が雨季となる。
日本のような四季がないので、季節の移り変わりを楽しむということはないが、梅雨や台風シーズンがないので観光に支障をきたすことも少ない。暑い夏、寒い冬、それぞれの季節にしかできないスポーツや観光を楽しむことはできないが、海岸部では、一年を通じてマリンスポーツを楽しむことが出来る。


今回は、ウブドについて考えてみた。
乾季は、まったく雨が降らなくて、雨季は、雨が降り続いていると思いがちだが、そんなことはない。 乾季にも雨は降るし、雨季にも晴の日は多い。確かに、乾季の方が湿度も雨季ほど高くならないので過ごしやすい。
観光客にとって、雨は有り難くないだろうが、何日間も降り続くことはないし、一日に、晴、曇、雨とめまぐるしく天候が変わることもある。3泊4泊の旅行で終日雨にたたられた、という話しも聞いたことがあるが、それは珍しいことだ。


雨季は、湿度が高いので乾季より蒸し暑いかもしれないが、夜は冷え込むので夜間に外出やバイクを乗る人は長袖が必需だ。キンタマーニなどの山間部はもっと寒く、厚手の上着を着ている。31℃ある日中、外を歩くのは暑いが、日陰に入れば涼しく暑さをしのげる。
ウブドのリピーターである知人に聞くと「雨季こそ、バリらしい」という声もある。
そんなリピーターのアンケートをまとめると。
1)「乾季にはあまりお目にかかれなかった南国のフルーツが市場に並ぶ」
2)「ウブドの綺麗な田んぼにたなびく稲穂を感じるのなら、雨季ということでしょうか。雨露にさらされた稲先は見事です」
3)「スコールに降られて、雨宿りも楽しめる」
4)「雨上がりは、緑がとってもきれいだし、虹がかかることもある」
こう書かれると、雨期の方が良いのではと考えてしまうだろうが、要するに、ウブドは乾季も雨季も楽しめるということなのだ。


ウブドの観光シーズンと言えば、一年中かもしれない。
日々、祝祭的空間は見られるし、芸能は毎日定期公演をしている。ウブドでは、宗教(アガマ)、文化(ブダヤ)、慣習(アダット)が容易に体験できる。
こんな観光地は世界でも珍しい。強いて言えば。
1)寺院祭礼が多い時期。
2)ペンジョールが美しいガルンガンからクニンガンの間。
3)毎年3~4月に巡ってくるニュピの前夜と当日。ニュピの夜は満天の星空に感激できる。
4)火葬儀礼のシーズン(合同葬儀7〜8月)
5)舞踊・ガムラン好きな人ならバリ・アート・フェスティバルの季節もよいだろう。(毎年6月の第2土曜日から7月第2土曜日までの1ヶ月間)
これらは、バリ・カレンダー(ウク歴サコ歴)を参考にするしかないので、アパ?にお問い合わせください。そして、ウブドを訪れたら是非、祭礼を体験して欲しい。


それでは、ウブドのベスト・シーズンを考えてみよう。
ベスト・シーズンは、旅行者の目的や、その人の趣向によるのではないだろうか。
そもそも観光とは、その土地の言葉を聞き、その土地の人と触れ合い、その土地の生活を肌で感じることだ。
「観光客が滅多に行けない祭礼に連れて行ってもらった」
「地元の人しか行かないような所で食事をした」
「心のどこかが癒されていく。こんな時間が欲しくて旅をしている」
「のびやかに、安らかになっていく」
こんな体験をした人が、ウブドのリピーターになる理由でもあるようだ。そんな旅を期待する人には、どんな時期でも、よいのではないだろうか。それは、自分自身の気持ちの問題だから。それが、その人のベストシーズンだ。
小径をあてずっぽうに歩くのも良し。
山々のシルエットが刻一刻と移り変わっていく光景をのんびり見るのも良し。
南半球の星空を観るも良し。
観るだけでなく、聴くことや触れることや嗅ぐことや味わうことの五官を通じて感じ取ろう。思いがけない発見があるかもしれない。ウブドならではの体験をして欲しい。


「極楽通信・49雨季のウブド(Musim Hujan)」も併せてお読み下さい。


※この時期は避けたほうが良いかも。
イドゥリ・プトィリ=Idulfitri(イスラムのラマダン=断食明けの祭日)。
この時期は、インドネシア人(主にジャワ島方面から)の旅行シーズンで、バリ島のホテルも現地の人たちで混み合う。イスラム系の店は閉店(人気のワルンも閉店してしまう)し、ローカル観光客がどっと押しかけ、車の渋滞が起こってしまう。




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