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合同火葬儀礼(Ngaben Masal)





バリのヒンドゥー教(正式名称:ヒンドゥー・ダルモ=Hindu Dharma)の葬儀は、火葬で行われる。
火葬儀礼(Ngaben/Plebon)は、バリ人にとってもっとも重要な儀礼のひとつで。
火葬をして、始めて死者の霊は浄化されたことになる。
以前は、火葬前の死者の霊は災いをあたえる危険な存在だとする考え方がかなり強くあり、葬儀を早く済ませるほうが良策だと言われていた。
しかし火葬には、時間や労力、そして出費も多くかかる。
最近ではできるだけシンプルにやろうとする考え方が、バリ・ヒンドゥーの宗教法人・パリサド(Parisada)の運動により除々に浸透しつつある。


火葬には、個人葬、復葬(複数の人を同時に火葬)、合葬(村で合同でおこなう)のパターンがある。
また、埋葬せず遺体をそのまま火葬にする場合、埋葬してあった遺体を掘り起こし火葬にする場合、形式的に掘り起こし、遺体の代わりに墓土をとって死者のシンボル(人体の絵を描いた木札を入れた白布の包み)に入れ、これを火葬にする場合がある。


富裕層は、死後、1週間以内に個人葬で行われる。
(ウブドの王族は、数ヶ月の準備期間を要して行われている)


プレボン


普通の島民は予算がなく、ひとまず死者を墓地に埋葬し、車やバイク、貴金属を売って費用を工面できた時点で火葬を行う。
富裕層の火葬に、便乗して復葬する家族もある。


合同葬儀


もっとも遺族の経済的負担が軽くなるのが、合同葬儀。
合同葬儀は、ガベン(火葬儀礼)とマサル(合同)の合成語だ。
ガベン・マサルは昔からあったわけではない。
埋葬は、あとで掘り起こすために浅く埋めてある。


合同葬儀


そんな状態で、数年から10数年、中には数10年も仮埋葬したままの遺体がある。
これが疫病の原因にもなる恐れがあった。
それを思わしくないとするインドネシア政府は、仮埋葬された遺体を早急に火葬することを要請する。
1970年頃、元バリ州知事・イダ・バグース・マントラ氏によって、村(バンジャール)の共同作業として火葬することで実行された。これが、ガベン・マサルの始まりだ。
と思っていたら、最近読み返した本「バリ島物語」(著者:ヴィキイ・バウム/訳者:金窪勝郎)に、費用分担の身分の低い人々の火葬(共同火葬)の様子が記してあった。物語は、史実に基づいた1904年から1906年のププタン・バドゥンにまつわる話。
1904年以前に、すでに共同火葬があったというわけだ。
さてさて事実は?
また、課題が一つ残された。


2008年7月18日、パダンテガル村では81体。


合同葬儀


2010年7月23日、シンガクルタ村では、6つのバンジャールで126体の合同火葬儀礼が執り行われた。


合同葬儀 合同葬儀 合同葬儀


☆儀礼に適切である日は、バリの暦に従い選ばれる。
葬式のシーズンがあると言うのも変だが、バリは7〜8月が合同火葬儀礼の季節。これはこの時節が、バリの伝統的な暦であるサコ暦の中で、人間(特に死者)の儀礼にもっとも適するサシー・カロ(sasih karo=第2月)にあたるからだ。


(2011/9/26)


《テガランタン村・合同火葬儀礼(2013年08月30日)》


《クトゥ村・合同火葬儀礼(2016年07月15日)》

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