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33「バリ人気質(1)orangbali-1」





インドネシアは、イスラム教色が強い国。
イスラム勢力に脅かされながらも、現在までヒンドゥー教が脈々と続いているのがバリ島だ。他の宗教に屈しなかったというプライドと、篤い信仰心を持つ民族が、バリ人達だろう。
我々ツーリストが、しばしば困惑するのは、このプライドと信仰心からくる彼らの行為だろう。とは言っても、バリ人も十人十色。それをひとくぐりにして、バリ人気質として押し込めてしまうには無謀だろう。今回は、その無謀を承知でまとめてみた。バリ人と付き合ってみて表面上感じた、一般的バリ人気質というところだ。


まず彼らの「無償の親切」だ。
空港へ友人を迎えに行った日のことだ。スーツケースを転がして、駐車場についた。ドアを開けようと鍵を探したが、ポケットに入っていなし。鍵を中に入れたままロックしてしまったのだ。窓ガラスが少しでも開けば、何とかなるだろうと、必死になって掌で下ろそうとするが、なかなかできない。日本から来た友人も疲れている。困惑していると、どこから現れたのか、男性が横に立っていた。男性は「私に任せなさい」とでも言うように、小窓の金具をドライバーひとつで外し、後ろのドアを開けてくれた。スーツケースを車に積んでいるうちに、男性は姿を消していた。友人と私は「バリには困った人がいると助けてくれる神様がいるのですね」と口を揃えた。


これ以外にも、バイクで転んだ時、バイクのガス欠の時など、困った時に助けられたことはたくさんある。不穏の音を聞くと、目ざとく聞きつけた野次馬が、あちらこちらから現れる。バリの野次馬は、日本と違って、ただ見ているだけではない。そう言う意味では、野次馬とは言わないのかもしれない。とにかく、野次馬Aは、怪我した人を気遣かって飛んでいく。野次馬Bは、バイクを起こし壊れていないか確認する。その他おおぜいの野次馬も、いつでも助っ人できる状態で待機しているように見える。大きな怪我なら、誰かが病院に連れて行ってくれるだろう。


これは、困っている人をほうっておけないというのバリ人の気質か、それとも彼らの助け合いの精神からくるものだろうか。
しかし、この親切にかこつけて泥棒をする輩もいるから注意しよう。それがパンク魔だ。内容は◎APA?通信《空港駐車場のパンク魔に要注意!!》に載っている。


そして「人懐っこい笑顔」。
村を歩いていると、老若男女にすれ違う。そんな時、こぼれんばかりの笑顔を送ってくれるバリ人と会ったことはありませんか。知り合いだったかなと、一瞬、思い出そうとするがやはり知らない人。笑顔は、彼らは挨拶だ。
美しく豊かな自然に包まれた生活を営んでいるからか、それとも信仰心から培われたものか、多くのバリ人が、こうしておしみなく微笑みを振りまいてくれる。ストレスに縁がないとしか思えないほど、彼らはおおらかだ。我々ツーリストは、この笑顔に惹かれ癒されるのだ。


最後に「目立つことを好まないバリ人」。
バリ人は、他人より抜きんでることが好きではないようだ。
某レストランで、勤続年数も長く、勤務態度も良く、統率力のある男性に、統括主任を任命しようとした。しかし、彼は「みんなと同じでいい」と断ってきた。
そんな目立たない精神の集約されているのが、ガムラン演奏だ。ガムラン演奏は、どれかが目立ってはいけない。すべてが同じ力で演奏されることによって音が調和する。どの楽器も重要で、どの演奏者もリーダーだ。これは、人間社会の協調性と同じだ。
彼らは同じような絵を描いたり、同じような商品を作ったり、同じような商売をする。これも、同じことをすることで他人より目立たないとする、彼らの気持ちの現れだろう。ある日本人が「彼らに、創造性が乏しいからだ」と言った。確かに、そんな一面があるので反論はできなかった。
ひとつの村が、みな同じ作業をするところもある。石彫のバトゥブラン、竹細工の村のボナ、銀製品のチュルク、木彫のマス、ウッド・カービングのテガララン、アタ・バッグのトゥガナンなどがそうだ。これは村組織の相互扶助の精神だろう。ほんとうにユニークな人々だ。


以上に述べたのは、バリ人気質のほんの一例だ。
日本人同士でも理解できないことは多い。民族が違い、言語が違い、習慣が違うバリ人を、我々日本人が完全に理解するのは難しい。理解できなくてもよいと思う。こういう人々がいるのだということを知るだけでも、世界観は広がるはずだ。






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