「極楽通信・UBUD」



「夢日記 @ UBUD」




作品4
写真:作品5


■黄金色の蛇


私はどうやら、熱があると夢を見るようだ。
この日も風邪気味だった。

左足の内側、親指の爪の横に異変を感じ、見つめた。
そこには、黒い染みがあった。
染みは、深い闇のようだった。
しばらく見ていると、染みから蛇が顔を出した。

これは夢とわかっている。
いずれ覚める夢の世界での出来事だから、怖がることはないし慌てることもない。
蛇は、私の方を見ている。
身体が少し出てきた。
黄金色に小さな黒い斑点模様のある、全長30センチほどの蛇だ。
しかし、私の体内に蛇の感触はない。
黄金色の蛇は、滑るように浮遊して出て行った。
一条の黄金色の光が、空中に残った。
全長30センチほどの蛇だった。
そのあとを何かが続いて出て行った感覚がある。
深く闇を作っている足の染みは、まだ残っている。
触ってみたが穴は無い。
突いてみたが、感覚が無い。
目覚め前に、夢の名残りを追うが、内容は急速に薄れていく。
まったく解せぬまま、眠りから覚めた。

私は蛇が大嫌いだ。
なのによく遭遇する。
そして、蛇の夢もよく見る。
数百匹はいると思われる蛇の穴に転落する夢は、何度も見る。
しかし、こんな状況で蛇が現れるのは初めてだった。




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