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ウブドを考える

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 ・ふとした優しさ

ふとした優しさ(10/06/13)

ウブドにて、熱が出てふらついていたある夜。
友達との食事の約束もキャンセルになって、
さて、夕飯どうしよう、と。
テラスのランプをつけにやってきてくれた、
宿のお兄さんに
「ちょっと、熱っぽくて・・・
お願いなんだけど、ワルンでご飯を買ってきてもらえませんか?」。

すると、お兄さんは、ちょっと待っててと言い残し、
すぐにホカホカのご飯と、ペペス・イカンを持ってきてくれました。
「明日はぼくの誕生日だから、
妻がペペス・イカンを作ってくれたんだ。
辛くないから、これを食べて、元気出して」。

ちょっと嬉しそうな笑顔で、
美味しいよ!とお皿を差し出してくれました。

遠くから出稼ぎにウブドのこの宿に住み込んで、
つつましやかな暮らしをしている彼ら一家。
とくに羽振りのいいお客でもない、
安い部屋代で、長く居座る貧乏旅行常連客のわたし。

わたしは普段、ワルンで鶏肉も食べるし、
魚の丸焼きだって普通に食べる。
彼らにとっては、慎ましやかなペペス・イカン(魚のほぐし身の包み焼)が、
誕生日の特別のごちそう。
何か、感慨深い気持ちで、その一皿をいただいていると、
突然降ってきたスコールのなか、
再び彼がやってきました。
「忘れてた!これもありました!」。
ぬれながら、小さなお椀をかばうようにして持ってきてくれたのは、
焼いた鶏肉のほぐし身。
「肉も食べたら、元気になります」。と。

そんな嬉しい夕食を食べたら、
パワーをいただけるに違いありません、よね!
もう、特別に美味しくて、
嬉しくて、大感謝なのでした。

そして、翌日の朝。
朝食とともにあったのは、
採りたてのヤシの実ジュースと、
薬草の葉をしぼった、民間薬。
わたしが、バリの民間医療に興味を持って、
いろいろ試していることを知っているから、
ちゃんと、準備してくれたんだ。

調子が悪いとき、
心に栄養をくれる、思いがけない優しさ。
わたし、しっかり、元気になろうっと!っておもえる、
優しい出来事でした。

June.13.2010


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