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野点で唄う(2008/07/23)
7月14日、ウブド王宮のプレボン(火葬式)を前に、
バトゥール湖畔で開かれた野点に参加しました。
主催は「バリ茶道会」。
ウブドに暮らし、絵画教室も開いている画家、森氏を家元として、
その生徒さんたちが師範をつとめる茶道会です。
この野点は、プレボンを控え、
神々が住まう山々を前に、奉納茶をささげようという趣旨で計画されたもの。
この野点には、日本でスピリチュアルな音楽(おとらく)を提唱し、
素晴らしい音楽を作り続けている、
アーティストの山本公成さんも参加。
サックスと創作竹笛などによる演奏を奉納してくれるとか!
そして、なんとわたしと友人の友さんも、音楽で参加することに。
この日のために、友さんとわたしは唄を奉納させてもらうことにしました。
歌詞は友さんが、そして日本の和歌を読むような音階のメロディーを
ふたりでつけていきました。
唄はわたしが唄います。
「日本語って、すごい言葉なんだよ。
ひとつひとつの言葉に、ちゃんと意味が宿ってる。
だから、それを感じて、きちんと唄って。
詞が届けようとしている境地を、
あなたの心でしっかり味わって。
そして、僕の奏でる音や、自然が奏でる音を、
耳を開いて聞くんだよ。
そうして唄えば、ちゃんと届くところに届くから」
とは、相棒の友さんの言葉。
今まで、ロックやポップスを歌って育ってきたわたし。
今回の唄は、日本の「間」が生かされたもの。
初めてのことに、戸惑いを隠せません。
相棒を困らせながらも、練習は続きます。
練習を見に来てくれた友人、
途中でのお披露目に居合わせてくれた友達の数々に
励まされつつ、とうとう本番に。
当日。
参加者全員、バトゥール湖畔に湧き出る温泉につかって、
身を清めたあと、気持ちのよい木陰で、野点は始まりました。
公成さんが中心となって、祈りの曲が奏でられる中、
家元自ら入れたお茶をいただき、
ひとりひとりの心も透き通っていきます。
さらに公成さんと奥様の星子さんにより、
ミニコンサートが繰り広げられ、
みな思い思いに楽器を手に、セッションとなだれ込んでいきます。
わたしも篠笛で参加。
バリ人ダンサーのリノさんも、いい感じでジャンベをたたいてくれました。
自然と音が静かになっていった頃、
いつのまにかわたしの横にやってきた友さんに促され、
唄を唄い始めました。
友さんが奏でる笛とカリンバの音、
不意に吹いた風に揺れる木立と鳥の声。
祈るように、唄は、バトゥール湖畔に迎え入れられていました。
大地に、木々に、空に、湖に、山々に、参加者たちに、
まだまだ足りないところがたくさんのわたしの唄と、
友さんのメッセージは、
やさしく受け止められたのでした。
野点は、夕暮れ前に終了しました。
参加者全員、とっても心地よくなれたのは、
あの場所に調和のエネルギーが流れていたから。
バリを愛するみんなの、静かな祈りが満ちて、
なみなみと水をたたえたバトゥール湖や自然全体が
それを受け入れて、後押ししてくれたことを感じました。
野点が大成功に終わったのは、
参加できずとも、応援してくれた人たち全員の
思いのおかげでもありました。
帰り道、自然と湧いてきた感謝の心に、
参加者たちみんなが、とってもいい顔をしていました。
野点が教えてくれたこと。
奉納、というのは形ではなく、その心にあるのだという事実。
奉納とはするものではなく、
させてもらうことなのだと、あらためて感じました。
さて、唄。
表現する、伝えるということをあらためて思いなおしました。
そして、今回の唄がとっても気に入ったわたし。
またどこかで、友さんと一緒に披露することもあるかもしれない!
唄でも笛でも、クリエイトするものはなんでも、
そのときの自分の境地次第。
いい唄が唄えるように、日々、進んでいこうっと。
(今回の唄「黄色い花」の歌詞は詩のコーナーにあります)
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